成功するブランディングとは?③【差別化された事業・サービスづくり】
中小企業にこそブランディングが必要。そうは言っても手法・戦略はさまざまで、何から始めてどう進めたら良いのか分からず、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
ブランディングとは具体的に何をどう進めたら良いのか?押さえるべき手順を4つのポイントにまとめて、シリーズ記事としてお届けしています。
今回は3つ目のポイント【差別化された事業・サービスづくり】です。
成功するブランディングの4つのポイント
[1]ミッション・ビジョン・バリューの明確化 [2]ポジティブに事業推進できるチームづくり [3]差別化された事業・サービスづくり ★今回はこちら [4]自社の価値をすべて見える化するデザイン
事業を生み出すには「手法」が必要
これまで、ブランディングのポイント① / ポイント②でお伝えしてきた通り、ブランディング活動を継続していく上でまず必要なのは目指すところが一致した強いチームづくりです。
そして、強いチームづくりをした上で取り組むべきなのは、事業を動かし続けること。市場や顧客ニーズの変化が激しい中で中小企業が存続するには、既存事業のブラッシュアップや新規事業創出など、常に事業を動かし続ける必要があるのです。
事業を生み出す必要性は多くの人が感じていることでありながら、実際にうまく取り組んで結果を出している企業はごく一部です。
以下のような状況に心あたりはありませんか? ◉何から手を付けたら良いか分からない。先が見えない。 ◉ありきたりなアイデアしか出ない。アイデアがまとまらない。 ◉メンバーの考え方がバラバラ。意思統一を図るのが難しい。
これらの状況を乗り越えるために、事業開発の正しい手法を知り、次のようなステップに沿って取り組んでみましょう。
【STEP2】不安材料や疑問点を出す
【STEP3】マップで全体像を把握する
【STEP4】アイデアの材料を集める
【STEP5】アイデアを生み出す
【STEP6】アイデアを選び、実行計画にする
STEP1〜3でやることは、ポジティブなこと・ネガティブなことの両方を共有し、全員が意見のやり取りを経て合意し、共通認識を持った状態になること。
STEP4〜6は、素早くアイデアを出す・素早く決定する・素早く実行して確かなデータを得ることです。
長い会議を何度も繰り返したからといって、良い事業を生み出せるとは限りません。それどころか、生産性もモチベーションも下がり、他の業務にも支障をきたす可能性があります。
チーム全員で一致団結して取り組み、市場の変化や競合他社に負けないスピードでプロジェクトを進める手法を手に入れましょう。
情報共有により共通認識を見える化
STEP1〜3は、指針と全体像をチームで共有する段階です。
事業づくりに取り掛かるにあたってポジティブなこと(目標)と、ネガティブなこと(懸念材料)の両方を全員で共有します。
プロジェクトを進めていく中で「自分たちは今どこにいて、どこへ向かっているのか?」を常に確認できるよう、全員がいつでも見えるところにまとめておきましょう。
ゴールを見失ってしまうと、プロジェクトはどこにも辿り着けない。また、本筋ではない些細な課題解決ばかりに気を取られ、いつの間にかゴールの方向から外れていたり、活かすべきチャンスを見逃してしまうのももったいないこと。
今回の目標はどこなのか、プロジェクトのスタート時にチーム全体で明確にしておく。
プロジェクトのスタートには、目標とともに多くの不安や疑問が出てくるもの。漠然とした状態で各自が不安や疑問を抱えたままにするのではなく、チーム全体で共有する。STEP1で決めた目標がそもそも間違った前提に基づいていたり、肝心な部分が抜けたりしているかもしれない。不安材料や疑問点は早いうちに解消し、プロジェクト中にチェックしていくべきことは明確にリストアップしておく。
事業の全体像は思ったよりも複雑で、立場や役割によって見え方が異なる場合も。チーム全員が同じ全体像に基づいて話し合えるように、事業の流れを簡単な図で表す「マップ」を作成する。
左端に顧客やユーザー・関係者をリストアップし、右端がゴール、その途中の段階を追って製品・サービスとの関わり方を描いていく。どのタイミングでどんな問題があるかを洗い出し、その上で今回重視する顧客は誰か?どの部分に注力するか?を決めていく。
STEP3までの段階で、全員が同じ情報を共有し、各自の意見を出した上で合意し、共通認識を持った状態になります。
これを経て次の段階へ進むことで、「メンバーの意思統一が図れずプロジェクトが頓挫してしまった…」という状態を防ぐのはもちろん、より質の高い議論と良いアイデアを生み出すことにもつながります。
STEP4からは、いよいよ事業アイデアを考える段階。「考えが散らかる…」「ありきたりなアイデアしか出てこない…」そんな状況を多くの人が経験していると思います。
他にはない良いアイデアを生み出す方法、しかもそれを「素早く」できる方法があるとしたら、御社の事業開発チームに取り入れたいと思いませんか?
良いアイデアを素早く生み出す方法
STEP3までの段階で、メンバー全員が共通認識を持ち、より質の高い議論ができる状態になっています。次はいよいよ、アイデアを生み出す段階。新規事業開発でも既存事業のブラッシュアップでも、とにかく良いアイデアが必要です。
しかし、良いアイデアは簡単には出てこないし、仮に良いアイデアが見つかったとしても、実際に世に出して成功するかどうかはその時点では分かりません。
そのため、まずは「良いアイデアの出し方」を知る必要があります。
さらに、長い会議だけでプロジェクトが終わってしまわないよう、良いアイデアの中から実行に移すものを選び、現場で本当の良し悪しを判断するところまでをスピーディに進めましょう。
アイデアは突然降ってくるものではない。良いアイデアは、既存のアイデアを組み合わせたりブラッシュアップしていく中で生み出されるもの。そのため、まずは良い材料を集める。
競合やベンチマークを調べるだけではなく、別の分野や業界にも目を向けてみる。自分たちとは全く異なる環境にも似たような問題があり、その解決方法の中に良い材料があったりする。
各自で材料を集めたら、ポイントとなる部分を簡単な図と言葉で描き、チーム全体に説明する。
STEP1〜3で話し合った目標や課題とマップを振り返り、STEP4で集めた材料を元に新たなアイデアを生み出す。各自が責任を持ってしっかりと考え抜くために、共同作業ではなく一人で取り組む。
3コマ程度の絵とテキストで描き、見るだけで内容が分かる状態にする。誰の案か?誰が説明したか?といった情報に影響されずに、純粋にアイデアそのものを判断するために無記名で扱う。
どんなに良いアイデアがたくさん出ても、そのままでは事業は動かない。アイデアを選び、誰が何を担当するかをスピーディに決定し、実行に移す。
アイデアの選定や計画作成で延々と会議を続けるのは、時間がもったいない。より重視したいのは、アイデアを実際に試して得られるデータ。現実の顧客の反応こそが、アイデアの良し悪しと今後の進め方の判断基準となる。
ここまでのSTEP1〜6を2日間で集中して取り組みます。長い会議や調査・分析の繰り返しで数週間が過ぎていたこれまでの手法と比べ、圧倒的なスピードと質の高い事業開発が可能になります。
『事業開発ワークショップ』に取り組んだプロジェクト事例
客層拡大を狙う 商業施設リニューアルプロジェクト。
開設から10年の節目を機に、施設の老朽化への対応や新たなターゲット層の開拓を狙い、運営メンバーの世代交代も視野に入れて取り組んだプロジェクト。次期を担う若手メンバーが『事業開発ワークショップ』に参加し、計画の骨子を固めるところからスタートした。
アドハウスパブリックの『事業開発ワークショップ』
弊社の『事業開発ワークショップ』では、これまでに20以上のブランドが誕生しています。
事業開発ワークショップ
事業開発、コンテンツ開発、商品・サービス開発など、スタートアップやリ・ブランディングにおすすめ。チームで円滑かつ高レベルで進められる「開発手法」が身につきます。 会社のビジョン・ミッション作成や行動指針の策定にも使える手法です。メンバーを巻き込み、想いを一つにするチームビルディングに役立ちます。
【こんな方にオススメです!】
✔ 自社の強みを把握し、差別化した事業・地域・商品・サービスを生み出したい
✔ 顧客にきちんと魅力が届くビジネスモデルを構築したい
✔ ホームページや自社コンテンツをレベル高く、かつ素早く開発したい
✔ 魅力ある広報コンテンツを発信したい
✔ 異業種企業連携でブランドを立ち上げたい
✔ 経営課題、地域の課題を打破したい