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お客さまの成果につながるデザインを目指して。若手デザイナーの奮闘

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みなさん、こんにちは!広報担当のきらです。

「すべての人が、自分らしく輝く社会をつくる」をビジョンに掲げ、ブランディングやデザインに取り組んでいるアドハウスパブリック。

メンバーはどんな想いでお客さまと向き合っているのかをたくさんの方に知っていただくために、各メンバーのインタビューをお届けしています!

2人目となる今回は、デザイナーの星 菜生子さん。多摩美術大学統合デザイン学科を卒業後、アドハウスパブリックに新卒入社。現在3年目の若手デザイナーとして活躍中です。

印象に残っているお仕事やデザイン制作時のアイデアの広げ方など、たっぷりと語ってもらいました!



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ー なおちゃんは、普段どんなお仕事をしてますか?

デザイナーとして、ロゴやパッケージなどのデザイン制作をしてます。あと最近は、お客さまや、印刷会社さんなどの外部の方とのやり取りもするようになりました。

ー アドハウスパブリックを知ったのは、どのタイミングでしたか?

就職活動をしてるときに大学に求人票が届いてて、そこで知りました。どんな会社なんだろうってWebサイトで制作事例を見たらすごく素敵で。デザインだけ見てもお客さまとの近さが伝わってくるくらい、一つひとつのデザインが個性的だなって思ったんです。

ブログで制作裏話の記事も読んでみたら、お客さまとのコミュニケーションの流れとか、お客さまからこう言ってもらえたとか、お客さまとたくさんコミュニケーションを取りながらデザインしてるんだなっていうことが分かって。

私自身も人との距離が近い方が頑張れるというか。相手の顔が見える方が「この人のために頑張りたい」って思えるので、そこが自分の考え方と合ってる気がして、受けてみることにしました。

ー 制作事例の中でとくに印象的だったものはありますか?

とよこさんがデザインした、雪の日舎さまの『丸干し芋』のパッケージが一番好きです。それが好きでパブリックに入ったくらい、一番印象に残ってます。

横から見るとお家の形、上から見るとお芋の形になってて、並んでもかわいい。すごく考えて作られてるなって。入社後にとよこさんが私の上長になるって聞いて、すごく嬉しかった記憶があります。

雪の日舎さま『丸干し芋』のパッケージ

ー デザイナーとして働き始めてみて、大学時代のデザイン制作と変わったところはありますか?

大学のときは、自分の作りたいものを作るって感じだったんですけど、アドハウスパブリックに入ってお客さまのためにちゃんと作りたいなって思うようになったかな。ちゃんとお客さまの顔を思い浮かべながら作れるようになってきたな、って思います。

パブリックのお客さまは、しっかりと想いを持っている方が多いんです。最初のヒアリングのときから「こういうことしたい」とか「ずっとこういう想いでやってきたんだ」っていう方がたくさん居て。そういうお話を聞いてると「ちゃんとやらなきゃ失礼だな」って。ちゃんとやった分ちゃんと反応も返ってくるし本当に喜んでくださるので、そういうのがすごく嬉しいです。

ー パブリックのデザイナーのみんなは、お客さまの想いをとても大事にしてますよね。

そうですね。お客さまに会う機会が増えてくると自然とそうなるのかなって思います。お客さまのことが他人ごとじゃなくなるというか。ちゃんとお客さまの顔を知って、こういう気持ちでやってるんだよっていう言葉を直接聞いて、熱い想いを受け取ったら、自然とそれに応えようとなるのかなと。

案件によってはADさんからヒアリングの内容を共有してもらうこともありましたが、入社したての頃からヒアリングに同席させてもらえることも多かったです。

やっぱり自分で直接お客さまの言葉を聞いた方が、ヒントは多いなぁと思います。実際に会ってみると、人伝で聞いたときと情報量が全然違うというか。「温厚な人だったよ」って人から聞くのと、ゆったり喋る人なんだなって実際に感じるのとでは、全然違うんです。微妙なニュアンスのところなんですけど、そういう細かいところも全部感じ取ると、よりイメージしやすいですね。話の内容だけじゃなくて、どんな人かっていう部分も私は大事にしてます

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ー デザインするときは、どんなふうにアイデアを広げていきますか?

言葉からアイデアを広げていくことが多い気がします。

ビジュアルって曖昧なものなので、ビジュアルのイメージから考え始めるのは結構不安があります。どこに戻ってくれば良いか分からなくなるというか...。

だから、いつもアイデア出しの前にまずお客さまを理解するところから始めるんですけど。こんな事業で、デザインでこんなふうに思ってくれたら良いなとか、そういうところから考え始めて。「こういう事業で、こういうお客さまで、こういう雰囲気で...」っていう言葉をひたすら書いて、最後の方に「こんなデザインだったら良いかも」っていうのをイメージしていきます。

ゴールみたいなものは、既にあるものだと思ってるんです。大学のときも言われてたんですけど、「ストライクゾーンってのは絶対あるんだよ。そこに投げていくんだ」「それがデザインという仕事だ」って。やみくもに作るんじゃなくて、どこに向かうかをちゃんと決めて、そこを目指していくっていう感じです。

ー なおちゃんは、デザインをしていてどんなときにワクワクしますか?

自由だけどクオリティを求められる状況のときが、とくに楽しいです。「こうしてほしい」っていう具体的なイメージや指示がない場合も、「おまかせで素敵なものにしてほしい」など気持ちを伝えてもらえるとすごく嬉しいですし、やりがいがあります。



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ー なおちゃんの代表的な制作物を教えてください!

2つ紹介したいんですけど、1つ目は私が入社1年目の秋頃に作った、白山神社さまの『お祝いのしおり』っていうパンフレットです。若い女性目線、これから子どもを産むくらいの方をターゲットにしたものというご依頼で、全体のデザインとイラストを担当しました。

ー 工夫したポイントはどのあたりですか?

まず開くと全体の説明があって、もう1回開くと各行事の説明、もう1回開くと豆知識とQ&Aがあるっていう展開になってます。

▲各行事の説明がある ▲さらに開くと、豆知識とQ&Aが読める

最初、この内容を観音開きの形で入れようっていう話だったんです。でも私が見る人の気持ちになったら「こういうお祝いがあるんだな」っていうところでワンクッションほしいなって。これから子どものために何をしようかなって思ったときに、こんなお祝いがあってこんな意味があるんだっていうのをしっかりと感じてもらってから、細かい豆知識とかを読んでほしいなって。そういう話の流れみたいなものを紙の形とか折り方を含めて考えさせてもらいました。

あと、導入になるキャッチコピーはコピーライターさんに依頼して作っていただきました。案内っぽいものにしたくなくて、ちゃんと気持ちに届くもの、お祝いしたいっていう気持ちが届くものが良いなと思って。この梅の花、お祝いの花が育っていくビジュアルに、それぞれのお祝いの名前がのっているデザインになることを一緒に伝えたら、それに合わせた素敵なコピーにしてくれて、コピーライターさんの力を感じました。すごく素敵なコピーをつけてもらって、これだけで価値が上がったなって思います。

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ー 2つ目は、どんな制作物ですか?

やちゃいチップス』のパッケージデザインですね。栄養たっぷりで美味しい赤ちゃん用のおせんべいを新しく作るということで、商品名もまだ決まっていなかったので、ネーミングもあわせて提案しました。

デザインに入る前に、お店のベビーコーナーに行ってパッケージの調査をしてみたんですよ。実際に売り場へ行ってみると、ニコニコ笑ってる赤ちゃんのイラストとか、かわいい動物のイラストを使ったパッケージがいっぱい並んでたんです。でもお母さん目線で見る赤ちゃんって、笑ってなくてふてぶてしい、王様みたいなときもあるんじゃないかなって思って。笑

例えば好き嫌いが多い子だと「こんなの食べないぜ!」「これはもっとくれ!」みたいな。でも、そのふてぶてしさすら愛してるっていう、そこがお母さんの心に刺さると良いなと思って。だから赤ちゃんのイラストも、絶対笑わせないようにしようと思いました。笑

担当の方にもちょうど1歳くらいのお孫さんがいらっしゃって、このふてぶてしい赤ちゃんのイラストを提案したときに「〇〇ちゃんだ!」「それにしか見えない!!」っておっしゃってました。笑 狙いが伝わって良かったなって思いますね。

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ー 担当の方も気に入ってくださったんですね!

そうなんです。担当の方もすごく気に入ってくださって、「説明文も全部赤ちゃん言葉にしちゃう!?」みたいな話も出ました。さすがに実現はしなかったんですけど...笑 お礼の電話もしてくださって、とても良い関係性が築けて良かったなって思います。

あと、最初は商品内容だけ決まってて、ビジュアルや打ち出し方はおまかせで、っていうところから始まったんですけど、このビジュアルを出してから担当の方もすごく積極的になってくださったんです。キャッチコピーの候補もたくさん考えてくれて。「この赤ちゃんに合うコピーはなんだろう」って、一緒に想像を広げてくれました。

商品は想定の5倍くらい売れているみたいで、パッケージに惹かれて買ってくださる方も多いって聞きました。「赤ちゃんってこういう表情するよね」って共感して手に取ってくれる人がたくさんいて、「〇〇ちゃんだと思って買っちゃった」って、自分の子と重ね合わせてくれてる人もいたりするみたいで、すごく嬉しいです。

ー そのほかに、印象に残っているお仕事はありますか?

極楽寺さんのお仕事は印象に残ってます。私がデザインを担当して、同期のまさるがディレクターっていうチームで。先輩に相談にのってもらいながら、初めて若手主体でやらせてもらったお仕事です。

それまではデザインを提案するときに、先輩の案と混ぜて提案することが多かったんです。でもこのパンフレットとかパッケージは私がいくつか案を考えて出すっていうパターンで、それが初めてだったんですよ。どれを採用されても良いものにしなきゃって責任感もあったんですけど、「AパターンもBパターンも私の案だから、どれが採用されても私の!」って、嬉しかったですね。笑

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ー 一般的なお寺のイメージと少し違った雰囲気のデザインですが、イメージはどうやって決めていったんですか?

もともと、「お寺=敷居が高い」っていうイメージを払拭したいっていう想いがあるお客さまで。どんな人にも分け隔てなく、ちゃんと受け入れてくれるお寺の雰囲気を出したいっていう想いを聞いていたので、それに寄り添うようなやわらかい雰囲気を意識しました。

提案の仕方も、いろいろ工夫したんです。例えばこのスタンプカード(参拝帳)は、自分のミシンで紙を糸とじにして持っていきました。雰囲気的に、手作業感が入った方があたたかみが出るかなっていうことで、糸とじが良いかなと思って。あとは表紙も少しへこませる加工をしたくて、自分でちょっと彫ってお見せしました。

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パッケージも全部、雰囲気の似た紙でモックアップ(実物そっくりに作られた実物大の模型)を作ったり、使う紙の見本を送って、どっちが良いか選んでもらったりしました。これ送ると毎回「あ、もう完成したんですか?」って言われるんですけど。笑 完成のイメージができるものをお見せした方が伝わりやすいなと思って、工夫して提案してみました

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ー 反響はどうですか?

すごく反響があるみたいです。極楽寺さんがずっと続けてきたことの結果だと思うんですけど。形になって外に出たことで、周りから「こういうことやってるんだ」って知ってもらえることが増えたのは良かったなって思います。パンフレットとかもお寺のエントランスに並べてくれてるみたいで、それを見て「何これ」って興味を持ってもらえたり、他のお寺の方にも参考にしてもらってるみたいです。

お客さまともすごく良い関係で、「星さんがやりたいようにやってくれたら、一番良いものができる」って言っていただいて、信頼して任せていただいてます。あとはごはんを食べに行かせてもらったり、お寺のイベントに遊びに行かせてもらったり、すごく良くしてもらっていますね。丸2年くらいお付き合いさせてもらっていて、今も進行中のものがあるので完成が楽しみです。



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ー なおちゃんはこれから、アートディレクターの立場でのお仕事も増えてくると思いますが、それに伴って何か意識していることはありますか?

ADになるために、できるようにならなきゃいけないなって意識しているものは、なんとなくあって。

ADの方は「結果として良いものに仕上げるために何をするべきか」というのを考えてるのかなって。デザイナーの立場だと、全体への意識よりも「自分が作るものをとにかく良いものにする」っていう意識の方が強くて、ADさんのような視野の広さはまだ足りない気がしていて。単純に「私だったらもっとわがままになっちゃうな」って思ってしまうこともあるんですけど、ADさんは最終的なクオリティのために徹してる感じがすごいなって。全体を俯瞰して見て、最終的に良いものになるように組み立てていくっていう意識が必要なのかなって思います。

「これ、なおにやってもらうから」って任されることも最近は増えていて、悩んだときは教えてもらったりはするんですけど。でもADさんと比べたらまだ視野が狭いし、お仕事全体の中で自分が今こう動くべきみたいなところを見極めて動けるようになりたいなって思います。

ー 最後に、なおちゃんがこれから目指したいものや、やってみたいことを教えてください!

純粋に、スキルアップしていきたいです。基本いつも楽しいっていう気持ちでやってるんですけど、その中で “私にしかできないデザイン” みたいなものは見つけたいですね。遠い将来かもしれないんですけど...笑

“私にしかできないデザイン”って何だろうって考えたりするんですけど、何か決まったテイストがあるわけじゃないなと思って。結局、お客さまのためになるものを作ることが大事でもあるので、その中で私にしかできないデザインって何だろうって、模索してるところですね。

自分が有名になりたいとか評価されたいっていうよりも、デザインしたことで商品がたくさん売れるようになるとか、お客さまにとって意味があるものを作りたいなって思いますね。想いが形になって、それがちゃんとお客さまの結果に繋がる。そういうものを作っていきたいなって思います

吉楽 香菜子(取材・執筆) / 星 菜生子(D)
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2023 / 10.30
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