チーム連携を強化し、新しい足場屋を目指す【株式会社鷹国建設|チームビルディング】
建築現場などで足場を設置する仮設工事業を営む、株式会社鷹国建設さま。業界全体としても人手が足りない傾向にあり、募集をかけても応募が来ないなど人材不足の状況でした。そこで、まずは今いる社員を育て、人が辞めない会社にしなければと考えていました。
また、「最先端のかっこいい足場屋になりたい」「ITなどもどんどん取り入れて多角的に取り組みたい」という社長の展望もあり、そのためにも教育や研修に力を入れたいと考えていたところでした。
そのような中、取締役が異業種交流会でご縁のあった弊社のストレングスファインダー講座を受講。その後、さっそく全社員に基礎講座を受講していただきました。そして、基礎講座の効果をより高め、日々の業務で活かすために、マネージャー研修も実施することとなりました。
1.課題
課題として見えてきたのは、教育の観点や進め方が属人的だったことです。当時、教える側は「しっかり教えているが、手応えがない」「なぜか教えた通りにやってくれない」という実感を持っていました。見て覚える、が基本の職人の世界で、各自の感覚・考え方や自身が教わった経験などを頼りにしていたのです。この仕事は、まず安全であることが絶対であり、そのための手順をきちんと伝えて、現場のルールに沿って動けるように育てなければいけません。そのため、相手の傾向や理解度に合わせて指導できるコミュニケーション力が教育の鍵となります。
また、足場が組まれないと他の業者が仕事に取りかかれないため、効率も求められる現場です。各自が自分の仕事を手際良く進めるだけでなく、人のことを考え、全体を見る視点が必要になってきます。
採用や人材育成の観点に限らず、日々の現場の業務でも、コミュニケーション力やチーム連携の必要性を感じていました。
2.解決の方向性
社内のコミュニケーションをより良くし、チームとしての連携をさらに高めたい。その土台となるのが、自分を知り、相手を知り、お互いの違いを理解することです。この土台が整うと、相手に合わせたコミュニケーションの取り方を考えたり、課題解決・目標達成のためのより効果的なアプローチを検討したりすることができるようになります。
そこで、一人ひとりの資質や才能を見える化するストレングスファインダーを採用。自分や他者の特徴を知り、コミュニケーションの基盤を整えていきました。
3.実際の構築ステップ
- ストレングスファインダー基礎講座
- ストレングスマネージャー実践研修3日間
- ホームページリニューアル
自分と他人の特徴を知り、違いを理解する
自分と他人の特徴を知り、お互いの違いを理解することが、コミュニケーションの基盤となります。まずはストレングスファインダーの結果をもとに、自身の得意・不得意、コミュニケーションの癖や傾向を把握。さらに、相手の理解、話し合いの進め方や話し方などで気をつけるべきポイントを整理しました。
その上で、ストレングスファインダーをベースにしたコーチングの知識と実践スキルを学んでいただきました。
コーチング: クライアントが抱える課題や目標達成を支援するコーチング。指示や一方的な指導(ティーチング)とは異なり、クライアントが自ら考え、やることを決めて実行するのを促す。実行者はあくまでもクライアントであり、コーチ側は会話や質問を重ねながら、思考の整理や決断を助ける。車の助手席に座り、ドライバーを手助けするような感覚で、目的を達成できるようサポートする。
プロファイル: ストレングスファインダーの資質データを参考に、人物像や傾向分析を行なう。思考、行動、感情のパターン、強み・弱みからモチベーションのありかを仮定し、コミュニケーションやコーチングの事前準備に活用する。実際の部下や同僚の資質を用いて演習を行うことで、職場に戻ったときにどのようにサポートするかプランニングを行う。
チームワーク・協力して達成する大切さとやり方を体感
最高のチームを築くための原則や、チームのエンゲージメントが高まるポイントを学ぶ座学とワークを実施。ストレングスファインダーを活用した相互理解や適材適所のプランニング、チーム分析と課題の明確化、アクションプランを考えました。また、共同作業を経験しながらコミュニケーションを図るアクティビティも実施。実際に体を動かしながら、そこで起きた出来事やコミュニケーションで浮かび上がる課題を共有することで、座学だけではない知識やスキルアップを図りました。
アクティビティ: 誰も正解を知らない、自ら話さなければどうにもならない、という状況を作る。共同作業に取り組みながら、お互いの違いを受け入れ、同じ目標に向かってコミュニケーションを取ることの難しさや大切さを体験する。
目指す姿を明確にし、共通の目標を作る
目指す姿や提供するサービスをどのように向上させていくか、参加者全員でディスカッションし、目標設定を行いました。 メンバーそれぞれが主観で捉えていた目標やレベル・内容に対してディスカッションし、擦り合わせを行うことで、一人ひとりが何に取り組むべきかが明らかとなり、一丸となって活動できるようになります。自社品質・目標の明確化: 自社の品質を測る8つの項目を設定してレーダーチャートに表す。現状のレベルと理想のレベルを10段階で明文化し、ベンチマーク企業の取り組みなども例に挙げながら、1年後までにどの状態・レベルになっていると良いかを話し合う。
4.まとめ
相手を客観的に見ることができるようになり、視野が広がった様子でした。「見て覚える」の風習が根強い、職人の世界。そこへ、お互いの違いの理解や、相手に合わせたコミュニケーションの取り方という視点を加えたことで、育成への気持ちを高めることができました。
また、普段別々に働くメンバー同士が、お互いの想いを改めて確認でき、仲間とともに働く嬉しさややりがいを確認することができました。
1年後の会社の姿や目指すところを握り合い、それを実行するためのチームとしての土台が整いました。
BEFORE
- 業界全体が人材不足の状況。今いる人材を育て、人が辞めない会社にしたい。
- 教育の観点や進め方が属人的。教える側も教わる側も、自分の経験を頼りにしていた。
- 新しい足場屋を目指すにあたり、会社全体でチームとしての連携を高めたい。
AFTER
- 人の違いを客観的に理解できるようになり、相手に合わせたコミュニケーションの取り方という視点を得たことで、育成への気持ちが高まった。
- ストレングスファインダーをベースにしたコーチングの実践スキルを身につけたことで、より効果的な教育が可能になった。
- 会社が目指す理想の姿を共有でき、取り組むべきことが明確になった。チームが一丸となり、実行に向けての土台が整った。
お客様の声
ストレングスマネージャー実践研修3日間を通じて、社員それぞれの資質が理解できたことはもとより、これまで気づけていなかった一面に触れることができ、新たな発見にも繋がりました。 現在においても、部下に指示を出す際は各個人の資質を心がけるようにしており、意思疎通がスムーズになりましたし、なによりもチームワークが格段に良くなったと感じております。 現に研修以降の退職者は、家庭の事情によるやむを得ない場合を除くと「0人」という状態になっております。 この研修に参加してとても良かったと感じておりますし、こうした取組を続けていくことで、企業価値の向上にも繋がると期待しております。株式会社鷹国建設 取締役 斎藤 友和 様
<ブランド情報>
株式会社鷹国建設
〒950-1134 新潟市江南区天野1759番地1
http://www.takakuni.co.jp/
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