『活発性』の特徴&活かし方【ストレングスファインダー®資質解説】|ALL BRANDING WORKS
ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)は、アメリカの世論調査会社Gallup社(ギャラップ社)が開発した「才能発見ツール」。Webテストで177個の質問に答えることで、自分の強みや才能を表わす「資質」を知ることができます。
この記事では、Gallup認定コーチが資質の特徴や活かし方を解説! 5,000人/100社以上のストレングスファインダー研修から得た経験と知識をお伝えします。
個人とチームのどちらにも活かせる内容ですので、ぜひ参考にしてみてください!
今回は34資質の中から、行動こそ命!走りながら考える『活発性』について解説します。
1.「活発性」はこんな人!
「活発性」の特徴
バルコニー(長所)・ベースメント(短所)
2.「活発性」の活かし方・モチベーションのありか
3.「活発性」的リーダシップのとり方(マネジメント活用)
4.「活発性」資質のまとめ
『活発性』はこんな人!
『活発性』とは行動こそ命!走りながら考える人。
活発性:Activator <影響力> TOP5出現率ランク:[日本]28位 [世界]29位
「やってみなければ分からない」がモットーで、アイデアが浮かんだらすぐに行動に移します。 行動・経験こそ命で、何もせず時間を無駄にすることが嫌いです。
資質の特徴とは?
次のようなものがあります。
- アイデアを形にするためすぐに行動する
- 何もせず待つ時間・時間を無駄にすることが嫌い
- 「始める」ことが好き
- やることの全貌が見えなくても、まずは行動する
- 行動から得た経験・知識こそ本物だと思っている
- 計画の概略をつかめば動き出せる
- 経験から学ぶ感覚を持っている
- ピンチに強くリスクに挑める
- せっかち
『活発性』の人は、行動を重視しています。
物事を始めることが好きで、アイデアを思いついたら形にせずにはいられません。「やってみなければ分からない!」の精神で、とにかく動き始めます。
「いつ始める?」「何からやる?」が口癖で、周りの行動も促します。
やり方や詳細は見えていなくても、それは走りながら考えよう!と乗り切ります。リスクを背負うことを恐れずにチャレンジします。
それは、“経験で学ぶことこそ本物だ”という考えがベースにあるからです。
机上であれこれ可能性を考えていたり、頭の中に立派なアイデアがあっても“実現しなければ価値がない”と思っています。
他にも行動に関わる資質がありますが、『達成欲』は“終わらせたい”気持ちから行動する一方、『活発性』は“始めたい”気持ちから行動します。
物事の概略が分かれば行動してしまう『活発性』の反対の資質は『慎重さ』です。『慎重さ』は物事の全容とリスクを把握しないと動き出そうとしません。
また、『内省』は思考も行動と捉えていますが、『活発性』は体を動かす経験こそが行動と考えます。
このように『活発性』の人はフットワークが軽く人一倍行動量も多いため、成功やチャンスを掴むことができます。
一方で、多くの失敗も経験します。しかし『活発性』にとっての失敗とは、やってしまった行動の失敗でなはく、何もしないで時間を無駄にすること。行動の失敗はむしろ生きた情報であり、成功に向けての必要な経験値なのです。
体験の中から学ぶスキルは非常に高い人です。 機動力があり、チームの流れをつくったり、ペースを早める役割を担うことができます。腰が重たいチームやプロジェクトの中にいると、その行動力と巻き込み力を発揮してくれることでしょう。
しかし、よく考えずに見切り発車をしたり、何でも手を付けたがって周りを振り回してしまったり、始めたばかりで飽きてしまったりする場面もあります。
「活発性」のバルコニー・ベースメント
ストレングスファインダーの資質1つ1つに2面性があります。才能が開発されて、長所や自他に良い影響を与える「バルコニー」の状態。もう1つが、未開発で短所として使われている「ベースメント」の状態です。
ここでは『活発性』のバルコニー/ベースメントの“あるあるネタ”をご紹介します。
●どんどん行動してアイデアを形にしていく 行動力・フットワークの軽さを活かして、アイデアや業務を前に進めていきましょう。行動力を活かすには、できる限り自分が意思決定ができる環境づくりを。上司や会社の判断を仰ぐ場合も、可能な限り裁量権をもらえると良いでしょう。
●チームを動かすエンジン役になる メンバーに働きかけ、行動を促すことが得意です。あなた自身に行動力があるので、自らペースをつくり出すこともできます。また、行動して形にしていく楽しさや情熱を語ることで、チームメンバーの士気を高めて行動を促すこともできます。
●一流の人から学ぶ機会を増やす 経験から学びを得ることに長けています。体験学習力を活かして一流の人やプロフェッショナル・尊敬する人から学ぶ機会をつくりましょう。良質な知識を得られるほか、他の人が気づかないことでもあなたなら学びにつなげることができるでしょう。
●周りを振り回してしまう 数々のことに着手するのは良いですが、飽きやすいためすぐに辞めてしまうことも多いでしょう。人を巻き込んでいる場合、あなたのスピードや言動で疲弊しているかもしれません。周囲を振り回し「また、どうせすぐ辞めるでしょう」と信用を落とさないように気をつけましょう。
●押しの強さで周りを威圧しがち 人を巻き込む力があります。また、計画を推進していく押しの強さも併せ持っています。そのため行動が強行になったり、言葉がきつくなったりと“圧力”をかけてしまうことがあります。周りの人のペースも考慮しながら進めていきましょう。
●急ぎすぎて無駄な仕事を作らないよう注意 時間を無駄にすることが嫌いなため、つい予定を埋めたり、タスクを多くしてしまいがちです。しかし、そのせいで考える時間が確保できずに場当たり的になってしまい、不要なタスクや行動が増えてしまうことも。少し立ち止まって考える時間を取るようにしましょう。
『活発性』の活かし方・モチベーションのありか
資質を強みとして使い、生産的・安定的にパフォーマンスを発揮するようになるには、資質の深い理解と経験と知識を重ねながら、シチュエーションや条件、ベースメントの抑え方をマスターするなど、再現性を高めていくことが大切です。
「活発性」のモチベーションスイッチが入りやすいポイントを理解すると、スムーズに本来の力を発揮できるようになります。
ここでは一例をご紹介します。 ご自身で挑戦してみるもよし、『活発性』が高い人に対して試してみるもよし。ぜひ活用して、自分なりのスイッチの押しポイントをつかみましょう。
□ 自分で行動や計画の意思決定ができる環境 □ アイデアを形にする手段や協力者がいる □ 質の高い情報や学びを得られる人とつながりをもつ □ プランニングや行動計画をつくる □ チャレンジや新たな経験を得る機会をつくる □ チームに発破をかけるポジションにつく □ プロジェクトや未経験の案件に加わり、ペースをつくり出す □ 自分と違うタイプの相談相手がいる(『慎重さ』など)
これらは一例です。
『活発性』と併せ持つ上位資質によっても異なります。ぜひ、ご自身なりの得意技の繰り出し方を研究してみましょう。
『活発性』は、自分で考え行動が自由にできる環境で力を発揮します。上記のような工夫を、できるだけ取り入れてみましょう。
また、自分がどういったときに失敗や無駄な動きが多くなってしまうか、自己分析をしてみましょう。傾向が分かれば対策も取りやすくなり、あなたが実現したいことに、さらに素早くたどりつけるようになるでしょう。
そして、必要なときは自分と違う資質の人に相談するのがオススメです。
リスクを把握したいときは、『慎重さ』『戦略性』に。自分の計画の質にアドバイスが欲しいときは、『戦略性』『分析思考』『内省』『最上志向』『回復志向』など。人の感情や人間関係については【人間関係構築力】をもつ人に相談してみると良いでしょう。
3、『活発性』的リーダーシップのとり方(マネジメント活用)
『活発性』を上位にもつマネージャーが、リーダーシップや部下育成に資質を役立てていく際に、得意なスタイルがあります。①信頼関係構築 ②思いやりの示し方 ③安定感の生み出し方 ④希望の与え方と注意点 こちらの4つのポイントに沿ってお伝えしていきます。
①信頼関係構築:言動を一致させる 理想を口にするだけでなく、言動を一致させて行動で示していくことが信頼関係につながります。
②思いやりの示し方:動き出せない人のサポートをする 「何から始めるべきか」「どうすると一歩を踏み出せるか」などを考えることが得意です。考えすぎて動けないメンバーや、迷っているメンバーの後押しをしてあげましょう。
③安定感の生み出し方:リスクを恐れない姿勢を示す リスクが見えていても乗り越えようとチャレンジできます。その姿勢や考え方を共有することで、メンバーにも行動の勇気を与えられるでしょう。
④希望の与え方:失敗を恐れない 多くの人は失敗が怖いものです。しかし『活発性』の人は失敗から学ぶ姿勢や、チャレンジをする大切さを知っています。そのことをメンバーに伝え、勇気づけましょう。
①メンバーの意見を聞かずに一人で突っ走る アイデアをすぐに形にしないと気が済まないところがあります。一人で突っ走ってしまうと、振り向いたら誰もついてきていない…ということも考えられます。メンバーが上司に意見を言いにくかったり、聞いてもらえないことで参画意識が持てていないのかもしれません。
②部下のペースを無視する 他の人より行動力とスピードがあります。しかし、全員が同じスピードで考えて行動できるわけではありません。慎重に進めたい人や、全容が分からないと動き出せない人もいます。メンバーの思考や行動特性を理解して、ペースを調整しましょう。
『活発性』のマネージャーは、すぐに行動し結果を出すチームを育て、自らの行動をみせることによって、行動の大切さをメンバーに伝えることことができます。
4、『活発性』資質のまとめ
『活発性』とは... 『活発性』は行動こそ命!走りながら考える人です。
こんな風に能力を発揮! ● 行動してアイデアを形にしていく ● チームを動かすエンジン役になる ● 一流の人から学ぶ機会を増やす
資質を活かすためには、自分で考え行動が自由にできる環境を整えると良いです。
ベースメントにはこう対処する! ●周りを振り回さない ●押しの強さで周りを威圧しない ●急ぎすぎて無駄な仕事を作らない
『活発性』の資質を活かしやすい場面や仕事は、次のようなものがあります。
✓ アイデアを形にする手段や協力者がいる
✓ 質の高い情報や学びを得られる人とつながりをもつ
✓ プランニングや行動計画をつくる
✓ チャレンジや新たな経験を得る機会をつくる
✓ チームに発破をかけるポジションにつく
✓ プロジェクトや未経験の案件に加わり、ペースをつくり出す
✓ 自分と違うタイプの相談相手がいる
参考にし、ご自身やチームのために強みを発揮できる機会を増やしていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
同じ資質を持っていても、他に持つ資質の組み合わせによって、一人ひとりの異なる使い方や、個性を生み出しています。他の資質についても、深く学んでいきましょう。
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