「就業レディネス」を高める|これからの採用と人材育成 Part.2

前回の記事では、採用活動を「マーケティング」として捉える考え方について解説しました。必要な人材に出会い、その人に「この会社で成長できそうだ」と感じてもらうこと。それが、これからの採用において重要な視点です。
では、その期待をどのように「入社」につなげていけばよいのでしょうか。
今回のテーマは、入社前の関係づくりにおいて重要な「就業レディネス」です。
採用は、内定を出して終わりではありません。採用した人材が定着し、活躍して初めて「採用が成功した」と言えます。
そのために今、多くの企業が注目しているのが、この「就業レディネス」という考え方です。
就業レディネスとは何か
就業レディネスとは、「社会人として働く準備が整っている状態」を指します。単に知識やスキルを身につけているかどうかではなく、「働くこと」を自分ごととして捉えられているかどうかが重要です。
たとえば、自分がどのように働くのかをイメージできているか、どんな強みを活かしていきたいのかを言語化できているか。そうした状態が整っていることが、就業レディネスの高さにつながります。
就職活動を通して、 ・社会人として働くことへの理解 ・自分自身への理解 この2つが結びついている状態をつくることが重要なのです。
なぜ就業レディネスが重要なのか
就業レディネスは、入社後の適応や活躍に大きく影響します。実際の調査でも、入社前の段階でどれだけ準備ができているかが、その後の満足度や定着に関わることが示されています。
企業としては、新入社員に対して ・主体的に動いてほしい ・自ら学び、成長してほしい といった期待を持つことが多いのではないでしょうか。
しかしこれらは、入社後にいきなり求めてもなかなか発揮されるものではありません。むしろ、入社前の段階で「自分はこの会社でこう働く」というイメージが持てているかどうかが、大きく影響します。
つまり、入社前の状態づくりこそが、入社後のスタートを左右するのです。
就業レディネスが低いと何が起きるのか
一方で、就業レディネスが十分に高まっていないまま入社すると、さまざまなギャップが生まれます。企業側は「活躍してほしい」と期待し、本人は「ここで頑張りたい」と思って入社したはずなのに、「思っていた仕事と違う」「どう動けばいいかわからない」「受け身になってしまう」といった状態に陥りやすくなります。
結果として、双方にとってのミスマッチにつながってしまうのです。
これは採用そのものの問題というより、入社前の関係づくりが十分でなかったことによって起きるケースも少なくありません。
就業レディネスを高めるために必要なこと
では、就業レディネスはどのように高めていけばよいのでしょうか。重要なのは、「情報」と「関係性」の両方を丁寧に設計することです。
まず、内定者が意思決定をするためには、会社や仕事についての理解が欠かせません。仕事内容やキャリアの流れ、働く環境や人などについて、十分な情報を伝えることが必要です。
その上で重要になるのが、実際の体験や対話を通した理解です。社員とのコミュニケーションや、リアルな仕事の話に触れる機会があることで、イメージは一気に具体化します。
そしてもう一つ、より重要なのが「誠実なコミュニケーション」です。
調査でも、単なる情報提供以上に、人と人との関係性が就業レディネスに強く影響することが示されています。
一人ひとりと丁寧に向き合い、その人の考えや不安を理解しながら対話を重ねていくこと。その積み重ねが信頼関係を生み、「ここで働く」という意思を強くしていきます。
入社前から始まる組織づくり
就業レディネスを高める取り組みは、単なるフォロー施策ではありません。それは、入社前から始まる組織づくりそのものです。一人ひとりの特性や価値観を理解し、その人がどのように活躍できるのかを一緒に考えていく。そのプロセスを通して、企業への納得感や信頼が生まれていきます。
アドハウスパブリックでは、この理解を深める手法として、ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)の活用をおすすめしています。強みをもとに対話をすることで、その人らしい働き方や成長の方向性が見えやすくなります。
結果として、より具体的で現実的なキャリアイメージを描くことができ、就業レディネスの向上にもつながるのです。
次回の記事では、ストレングスファインダーを活用した人材育成について解説します。一人ひとりの強みをどのように活かし、組織としての力に変えていくのか。具体的な活用方法を紹介していきます。
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