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成果を出すチームの必須条件《前編》管理職の役割「コーチ」│インナーブランディングノウハウ

職場で管理職の方や、管理職の育成を考えている経営者・幹部層の方。 管理職がやるべきこと、管理職に求めることは何でしょうか。

【チームの構成と役割】

●経営者・リーダー 使命を決める/価値観を決める/組織をつくる/周りと良好な関係をつくる/人に会う/矢面に立つ

●経営チーム マーケティング/イノベーション/人材計画/資金管理/資源管理/生産性管理/社会責任/利益計画

●管理職・マネージャー(プレイングマネージャー) 人材採用・才能の発掘/従業員のやる気を引き出す/成果・パフォーマンス責任/教育・能力開発

●プレイヤー 様々な業務に臨み、生産性を向上し、成果を出す

企業組織という1つのチームの中で、管理職が日常的に継続してやるべきことは、「経営者と幹部層の方針を理解し、部下プレイヤーを育ててチームを動かし、成果を出すこと」です。

 

部下を育て、成果を出すチームをつくる

部下を育てるとは、どのようなことでしょう。
具体的に、部下にどうなって欲しいですか?

多くの経営者が共通して望むことがあります。 「自発的に動き、能力を発揮して欲しい」

そのために部下は何が必要でしょうか。 例えば、

・自分の能力(強み/弱み)を認識していること
・取り組むべきことのやり方や続け方を理解していること
・それに取り組むことで組織に貢献したいという気持ちがあること
などが考えられます。

これをサポートするのが管理職・マネージャーです。

さらに、1人の部下だけを育てれば良いわけではありません。企業は1つのチームであり、その中で管理職やマネージャーもそれぞれが自分のチームを持っています。 そのチームを動かすこと。部下の育成とともに重要な仕事です。

チームを動かす、と言われてピンと来ない場合もあると思います。特にご自身が管理者でありつつ現場に出て活躍されている、いわゆる“プレイングマネージャー”の方。 「忙しくてチームどころじゃない…」 「そもそも自分はチームを率いるようなタイプじゃない…」 などのお悩みも良く聞きます。

それでも、良いチーム・成果を出すチームを作る必要性は実感されているはずです。

◇チームとしての力が発揮される時、個人の力を足し合わせた以上の成果を出せることが分かっています
働き方が多様化し、相互にサポートしあう体制がますます求められてきます
◇人材不足・採用難を乗り越えるために、優秀な人材の採用と定着を図らなければいけません
 

“伝説のコーチ”が徹底したこと

スポーツチームと同様に、仕事のチームにも「コーチ」が必要です。 シリコンバレー中のCEOをコーチし、成功をもたらした功績で注目を集めるビル・キャンベルをご存知でしょうか。

彼の没後、Googleの元会長エリック・シュミットら3名が著者となってまとめた「1兆ドルコーチ/シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え」が昨年日本でも出版され、大変話題となりました。

この本には、ビル・キャンベルが何をどうやってコーチングしたか、具体的なエピソードとともに記されています。彼のコーチングの内容と方法を共有することで、世界中のビジネスリーダーがより有能になり、チームのパフォーマンスを高めることができるようにと願って執筆されたものです。

パフォーマンスの高いチームに不可欠な要素が、卓越したマネジャーと思いやりのあるコーチの両面を併せ持つリーダーだ。ビル・キャンベルはこの点で、後にも先にも並ぶ者のない存在だった。

1兆ドルコーチ/シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え エリック・シュミット (著), ジョナサン・ローゼンバーグ (著), アラン・イーグル (著), 櫻井 祐子 (翻訳) ダイヤモンド社 2019.11.14

ビルはコーチングに際して、「信頼」を築くことを最優先しました。どのようにして実践したのか、書籍では6つのポイントが取り上げられていますが、どれも決して難しいことではありません。

ですが、ビルについて語る人々の言葉に“いつも”や“いつでも”という表現が多く用いられていることからもわかる通り、「信頼」のために一貫した姿勢であり続けたことが、彼が1兆ドルコーチとして称賛される理由のひとつなのだと思います。

 

チームや組織の信頼関係について、良く挙げられるキーワードに「心理的安全性」があります。

元は Psychological Safety という心理学用語で、Googleが行ったチームに関する研究の中で言及されたことで注目されました。最近では日本の官公庁が発表する指針にも取り入れられるなど、広く知られるようになってきています。

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