企業の「らしさ」を伝える、PR動画のつくり方

「商品の魅力を説明しても、なかなか伝わらない」 「Webサイトだけでは、会社の雰囲気まで伝えきれない」 「採用で、働く人や職場の空気感をもっと知ってほしい」
そんなときに力を発揮するのが、PR動画です。
今や動画は、Webサイトだけでなく、YouTubeやInstagram、TikTokなどのSNS、Web広告、採用活動、営業、展示会や店頭など、企業とお客さまが出会うさまざまな場面で活用されています。
一方で、ただ動画をつくれば、企業や商品の魅力が伝わるわけではありません。大切なのは、誰に、何を伝え、どんな行動につなげたいのかを考え、その目的に合わせて動画を設計することです。
この記事では、PR動画だからこそ伝えられることや企業における活用方法、制作するときに大切なポイントを、実際の事例とともにご紹介します。
PR動画だから伝わる「情報」と「空気感」
PR動画の大きな特徴は、映像・音・言葉を組み合わせて伝えられることです。商品が実際に使われている様子。 サービスを受ける人の表情。 スタッフ同士の自然なやり取り。 店舗や施設に流れる時間。 ものづくりに向き合う人の手元や声。
文章や写真だけでは切り取ることが難しい、こうした一連の体験を、動画ならひとつの流れとして見せることができます。また、機能や特徴といった「情報」だけでなく、企業やブランドが持つ「雰囲気」「温度」「人柄」といった、言葉にしにくい感覚まで届けられることも動画ならではの強みです。
つまりPR動画は、会社や商品を説明するだけではなく、見る人にその企業やブランドをより具体的にイメージしてもらうためのコミュニケーションツールといえます。
PR動画が果たす4つの役割
では、こうした動画ならではの特徴は、企業活動の中でどのように活かせるのでしょうか。ここからは、PR動画が果たす代表的な4つの役割をご紹介します。1.商品・サービスを、直感的に理解してもらう
形のないサービスや、説明だけではイメージしにくい商品も、実際の利用シーンを動画で見せることで、その価値を直感的に伝えやすくなります。大切なのは、機能やスペックを順番に説明するだけではなく、「どんな人が、どんな場面で、どのように使い、どんな体験を得られるのか」まで見せること。
商品そのものだけでなく、その先にある体験まで伝えることで、見る人が自分自身に置き換えてイメージしやすくなります。
2.企業やブランドの「らしさ」を伝える
商品やサービスの内容だけでは、競合企業との違いが見えにくいこともあります。そんなとき、ブランドの考え方や働く人の姿、ものづくりの背景などを映像にすることで、企業が大切にしている価値観や空気感まで伝えることができます。特に、店舗や宿泊施設、美容、飲食、住宅、観光など、その場で得られる体験そのものが価値になるサービスでは、空間や人、時間の流れを見せられる動画との相性が良いといえます。
「何を提供している会社なのか」だけでなく、「どんな会社なのか」まで伝えることで、「この会社だから選びたい」と思ってもらうきっかけにつながります。
3.共感や信頼を育てる
企業の魅力には、数字や機能だけでは伝わらないものがあります。どんな想いで事業を続けているのか。 どんな人がお客さまと向き合っているのか。 どんな姿勢でものづくりに取り組んでいるのか。 こうした背景を、人の表情や声とともに伝えられることも、動画ならではの強みです。
「知っている会社」から、「なんとなく気になる会社」へ。さらに、「ここにお願いしたい」「この会社の商品を選びたい」へ。PR動画は、企業とお客さまとの間に共感や信頼を育てる接点にもなります。
4.採用活動で、会社のリアルを伝える
動画の活用先は、商品やサービスのプロモーションだけではありません。採用活動でも、「どんな人が働いているのか」「職場はどんな雰囲気なのか」「どんな考えを大切にしている会社なのか」といった情報は、応募者にとって重要な判断材料になります。社員インタビューはもちろん、普段の仕事風景や社内でのコミュニケーション、働く人の自然な表情などを映すことで、求人票や文章だけでは伝えにくい職場のリアルを届けることができます。
入社前に会社の雰囲気や価値観を知ってもらうことは、企業と応募者とのイメージのギャップを小さくすることにもつながります。
伝わるPR動画をつくるために、大切なこと
PR動画は、ただ撮影して編集すれば、企業の魅力が伝わるわけではありません。誰に、何を伝え、どんな印象を持ってもらい、その先のどんな行動につなげたいのか。制作を始める前に目的や活用方法まで整理しておくことで、一本の動画をより効果的に活かすことができます。⚫︎まず考えたいのは、撮影する前の「設計」
映像が美しければ、伝わる動画になるわけではありません。PR動画を制作するとき、最初に整理したいのが「何のためにつくるのか」という目的です。認知を広げたいのか。 商品やサービスへの理解を深めたいのか。 Webサイトから問い合わせにつなげたいのか。 採用応募を増やしたいのか。 ブランドへの共感を育てたいのか。
目的が変われば、伝える内容も、動画の長さも、構成も、掲載する場所も変わります。さらに、「誰に見てもらうのか」「どこで見てもらうのか」まで考えることも大切です。
Webサイトでじっくり見てもらう動画と、SNSで数秒のうちに興味を持ってもらう動画では、求められる見せ方は異なります。スマートフォンでの視聴を想定して、字幕やテロップを入れたり、短い時間でも内容が伝わる導入にしたりと、視聴環境に合わせた設計も必要です。
また現在では、生成AIを使って企画のアイデアを広げたり、文字起こしや字幕制作、編集作業などを効率化したりすることもできるようになりました。制作のハードルが下がっているからこそ、より重要になるのが、「その企業は何を伝えるべきなのか」というブランドの軸です。
その会社ならではの魅力を見つけ出し、誰にどう届けるのかまで設計すること。それが、伝わるPR動画づくりの土台になります。
⚫︎「1本つくって終わり」にしない
もうひとつ意識したいのが、制作した動画を、さまざまな接点で活用することです。たとえば、企業やブランドの魅力をしっかり伝える本編を制作し、その素材からSNS向けの短尺動画を切り出す。Webサイトでは横型動画、InstagramのリールやYouTube Shortsなどでは縦型動画として展開することもできます。
さらに、採用、営業、展示会、Web広告など、目的に合わせて尺や構成を変えながら活用することも可能です。最初から複数の用途を想定して撮影しておけば、ひとつの撮影からさまざまなコンテンツを生み出すことができます。
PR動画を「一本の制作物」として終わらせるのではなく、さまざまな場所で企業やブランドの魅力を伝えるための“素材資産”として活かしていく。そんな視点を持つことが、現在の動画活用ではより重要になっています。
制作事例1|HOTEL SLOW VILLAGE
山形県飯豊町にある「HOTEL SLOW VILLAGE」のプロモーション動画では、ホテルの設備を紹介するだけではなく、そこでどんな時間を過ごすことができるのかを伝えることを重視しました。周辺の豊かな自然をドローンで捉えた映像や、印象的な外観、施設内でくつろぐ様子などを組み合わせ、宿泊者が実際に滞在する時間の流れを映像化。写真だけでは伝わりにくかった「ゆったりとした時間」「その土地ならではの空気」「ホテルでの過ごし方」まで表現することで、見る人が自分自身の宿泊シーンを想像できる動画を目指しました。
施設そのものを見せるのではなく、そこで得られる体験を見せる。サービスの魅力を伝えるPR動画では、大切な視点のひとつです。
制作事例2|株式会社Tenico「AMAZING HAIR」
長岡市で美容室を展開する株式会社Tenicoでは、店舗ブランドを「AMAZING HAIR」に統一するリブランディングに合わせ、Webサイトやロゴとともにプロモーション動画を制作。事前のアンケートでは、美容室を選ぶ際に「雰囲気」を重視する人が多いことがわかりました。そこで、施術そのものだけではなく、スタッフとお客さまとの自然なやり取りや、店内の空気感、サービスを受ける一連の時間を映像で表現。「どんな美容室なのか」を説明するのではなく、その場所で過ごす自分をイメージしてもらうことを意識しました。
また、完成した動画によってブランドとして提供したいサービスの姿が可視化されたことで、お客さまへの発信だけでなく、スタッフが自分たちの目指すサービスを共有するきっかけにもなりました。PR動画は、社外へのプロモーションだけではなく、社内でブランドの方向性を共有するツールにもなり得ます。
【まとめ】企業の「らしさ」を伝わる形に
PR動画の価値は、その企業ならではの魅力を、見る人に伝わる形にすることにあります。商品やサービスの魅力をわかりやすく見せる。 働く人の表情や声から、会社の雰囲気を感じてもらう。 事業やブランドの背景にある想いを伝え、共感や信頼につなげる。
動画は、文章や写真だけでは伝えきれない企業の「らしさ」を届けるための、大切な手段のひとつです。
そして大切なのは、動画だけで完結させるのではなく、WebサイトやSNS、採用、営業など、さまざまな接点とつなげて活用していくこと。それぞれの特徴を活かしながら発信を重ねることで、企業やブランドの魅力はより一貫して伝わっていきます。
私たちアドハウスパブリックでは、動画単体の制作だけではなく、ブランドの整理からWebサイトや各種ツールまで含めて、企業や商品の魅力をどう伝えていくかをご提案しています。
現在の発信方法を見直したい方や、自社の「らしさ」をもっと伝えたい方は、ぜひお気軽にご相談ください!


