ストレングスファインダー「回復志向」の資質特徴&活かし方まとめ|ALL BRANDING WORKS
「回復志向」をGallup認定コーチが解説。強みの伸ばし方、注意点に加え、「回復志向」をもつ人や上司・部下間のコミュニケーションの“コツ”をお伝えします。
「回復志向」は、問題の所在を突き止め、解決しようとする人。創造的で粘り強く問題に対処します。その詳細を、5,000人以上、100社以上のストレングスファインダー研修から得た経験と知識、個人・チームどちらにも活かせる内容を交えてお届けします。
1.「回復志向」はこんな人!
「回復志向」の特徴
バルコニー(長所)・ベースメント(短所)
2.「回復志向」の活かし方・モチベーションのありか
3.「回復志向」的リーダシップのとり方(マネジメント活用)
4.「回復志向」資質のまとめ
「回復志向」はこんな人!
「回復志向」とは問題の所在を突き止め、解決しようとする人。創造的で粘り強く問題に対処します。
回復志向:Restorative <実行力> TOP5出現率ランク:[日本]8位 [世界]9位
問題解決が好きです。 問題を見つけ、解決することで状態を正常に戻そうとします。 粘り強く対処できる人です。
資質の特徴とは?
次のようなものがあります。
- 題解決が好き
- 壊れたものを直したい
動いていないものを動かせるようにしたい - 物事の機能していないところ、上手く行っていないところ、
長所よりも短所が目につく - 難しい問題や課題に嬉々として取り組む
- 問題の在り処、根本的な問題を見つけるのが得意
- 褒められても謙遜しがち、ストイックになりがち
- 解決できたこと、改善できたことを褒められると嬉しい
- 問題を放置することが嫌い
問題解決が好きな人です。 “できない”、“うまくいかない”ことに気がつくアンテナがあります。うまく機能していないことを見つけて、うまく機能するように改善案を考え実行します。
壊れたものを修理する、トラブルが起きている案件に対処する、短所や弱点を克服する、人間関係のこじれを修復しようとする…など、さまざまなテーマの問題を解決しようとします。
問題解決に、嬉々として取り組みます。人によっては問題を避けようとしたり、放置する人もいますが、「回復志向」の人は問題に向き合います。むしろ、問題が放置されることが嫌いなので、無視することはできません。
問題発見能力、解決能力に優れています。 物事を分解して考えることができ、どこに問題の所在があるかや、仮説立てをする力があります。問題が発生するメカニズムを発見する力もあるため、根本的な解決が得意です。また、他の人が諦めてしまうレベルの問題にも、粘り強く対応できます。
非常に力になってくれる存在で、周囲からも頼りにされます。問題を持ち込まれやすい傾向があります。つい、忙しくなりがちです。気をつけたいポイントがいくつかあります。
1つが、“ストイックになりすぎる”ことです。 できていないこと、欠点ばかりに目がいって、ネガティブ思考になってしまったり、頑張りすぎてしまう傾向があります。
「自分はまだまだダメだ…」と満足できなかったり、褒められても喜べないことがあります。また、疲れているのに休まず、追い込みすぎてしまう傾向も強いです。できたことにも目を向け、自分にご褒美を与えるなど、“ムチ”だけでなく“アメ”をセットで考えるようにしましょう。
周囲の人は、「回復志向」の人が解決してくれたことに、感謝を示しましょう。自分で自分を褒める習慣がないので、具体的に褒めてあげると良いフィードバックにもなります。
次に、“世話の焼きすぎ”です。 問題に気がつきすぎるあまり、解決しようと口や手を出しすぎてしまいます。子どもに世話を焼きすぎたり、求められていないのに出しゃばったり、価格以上の過剰サービスをしてしまうこともあります。
相手の成長機会を奪うことにもつながります。人の問題に突っ込みすぎないことや、任せる、見守るといった“線引き”を意識しましょう。
社内に「回復志向」がTOP1の先輩がいます。解決力と粘り強さがあり、とても頼れる方です。まるで“駆け込み寺”のように、難しい案件や他社では断られた相談が集まってきます。
ある日、お客様に新米を沢山いただいたので、みんなでランチ会をすることになりました。ビュッフェスタイルで色々なおかずを用意して、思い思いに組み合わせて楽しみます。その先輩は、「いっぱいあって迷っちゃうな〜!困ったな〜!困ったな〜!」と、ニコニコしながら悩んでいました。発言や、嬉しい問題ごとにしてしまうところが、なんとも「回復志向」らしいな〜と思いました。
「回復志向」のバルコニー・ベースメント
ストレングスファインダーの資質1つ1つに2面性があります。才能が開発されて、長所や自他に良い影響を与える「バルコニー」の状態。もう1つが、未開発で短所として使われている「ベースメント」の状態です。「回復志向」のバルコニー/ベースメントの“あるあるネタ”をご紹介します。
●根本的な原因を見つけて、解決できる 問題解決力を活かせる仕事に就くと良いでしょう。例えば、エンジニアや作業員など、バグを解消、起こさないように求められる仕事や、コンサルタントや医療関係者にも多い資質です。好奇心や興味のある分野を探すことで、問題解決を楽しむことができるでしょう。
●滞ったプロジェクトを動かす役割 粘り強く問題解決に取り組める人です。他者が投げ出してしまうような難しい案件にも、しっかりと向き合うことができます。止まってしまった案件や、煮詰まりそうな難易度の高い案件に加わるようにすることで、プロジェクトを進める牽引役として活躍できます。
●経験を積んで、あらゆる問題に冷静に対処する 問題解決を楽しむ視点をもち、トラブルに強い人です。経験を積むほど対応力が磨かれていくでしょう。また、他の人では気づかないような問題や、原因を探す力があります。その視点や解決策を導く考え方を伝えることで、相手の解決力育成にも貢献することができます。
●抱え込みすぎない 問題を抱え込む傾向があります。キャパオーバーなのに多くの案件を引き受けてしまったり、無謀なスケジュールをこなそうとしてしまうなど、自分や周りを追い込んでしまうことがあります。「回復志向」の人は、ストイックな面があることを自覚して、事前に調整するようにしましょう。
●報告・連絡・相談が遅れる トラブルに強いので、問題を問題に思わない面があります。ただ、チームや他人から見ると、早急に対応すべき案件や、クレームとして報告するべきことかもしれません。上司などに「報告が遅い」「もっと早く対応すべき」と指摘された際は学びにし、改善を心がけましょう。
●弱点やできない部分ばかりに、とらわれ過ぎない 欠点や弱点が目に付き、どれだけやっても自信が持てなかったり、他の人への批判的な発言につながってしまうことがあります。完璧を求め過ぎず、“合格ライン”を設定しましょう。それを超えたら自分にご褒美を与えたり、周りの人からの褒め言葉や感謝を素直に受け取るようにしましょう。また、他者に指摘する際は、「できている」部分にも目を向けたり、相手を傷つけないように伝え方を工夫しましょう。
次に、さらに資質を活用しやすくするポイントをお伝えしていきます。
「回復志向」の活かし方・モチベーションのありか
資質を強みとして使い、生産的・安定的にパフォーマンスを発揮するようになるには、資質の深い理解と経験と知識を重ねながら、シチュエーションや条件、ベースメントの抑え方をマスターするなど、再現性を高めていくことが大切です。
「回復志向」のモチベーションスイッチが入りやすいポイントを理解すると、スムーズにできるようになります。
ここでは一例をご紹介します。 ご自身で挑戦してみるもよし、「回復志向」が高い人に対して試してみるもよし。ぜひ活用して、自分なりのスイッチの押しポイントをつかみましょう。
□ 問題や課題を解決する仕事 □ 修理、改善、回復作業や、人間関係の修復 □ 原因やトラブル源を見つける □ 行き詰まったプロジェクトや案件を稼働させたいとき □ 複雑な問題をシンプルに考えたいとき □ 弱点の克服に挑戦する □ 解決のための手立て、リソースがある環境 □ 問題解決を褒めてもらうこと
これらは一例です。
「回復志向」と併せ持つ上位資質によっても異なります。ぜひ、ご自身なりの得意技の繰り出し方を研究してみましょう。
「回復志向」は、興味のある分野を見つけましょう。挑みがいのある問題や解決の過程を楽しめる業務であるほど、力が発揮されます。上記のような工夫を、できるだけ取り入れてみましょう。
3、「回復志向」的リーダーシップのとり方(マネジメント活用)
「回復志向」を上位にもつマネージャーが、リーダーシップや部下育成に資質を役立てていく際に、得意なスタイルがあります。ここでは、以下をご紹介していきます。
①信頼関係構築:問題に真摯に向き合う 問題解決に取り組む姿勢が、信頼を生み出します。他の人が諦めてしまうことにも、粘り強く対応できます。その熱意は、メンバーやクライアントにしっかりと伝わるでしょう。
②思いやりの示し方:他者の問題解決をサポートする 助けが必要そうだと感じるメンバーがいたら、声をかけてみましょう。また、メンバーからいつでも相談してきて良いことを、伝えておきましょう。
③安定感の生み出し方:問題発生を未然に防ぐ 問題を見つける力があるとともに、その問題発生の仕組みや原因を見つける力があります。問題の発生を回避したり、トラブルを未然に防ぐよう、対策に活かしていきましょう。
④希望の与え方:より良くしていく視点を持ち続ける 悲観的な状況でも、何事もより良くしていく“余地”があり、改善できると伝えましょう。あなたの前向きな姿勢が、チームに希望を与えることでしょう。
①欠点の指摘ばかりで、やる気を損う メンバーの欠点や弱みばかりを指摘し、やる気を失わせないように注意しましょう。「できないこと」をできるようにすることも大切ですが、欠点を指摘しているだけでは成果につながりません。また、「褒めて伸ばす」という言葉があるように、相手の得意な部分を認めて、その力を使って結果を出す方法を考えることも大事な視点です。マネージャーの役割は、メンバーの成果に結びつく方法を、ともに開発することです。
②問題を広げて、大げさにしてしまう 「回復志向」が上位にある人は、他の人では見落としてしまう問題点にも気がつくことができます。過剰になり過ぎて大きな問題にしてしまったり、必要のない人まで巻き込んだり、不要なことに時間を割いてしまいます。目的や優先順位を考え、問題として取り上げないと判断する視点も大切にしましょう。
いかがでしたでしょうか?
「回復志向」のマネージャーは、問題の根本原因を突き止め、解決に導く力と問題発生を未然に防ぐ力があります。
4、「回復志向」資質のまとめ
それではまとめていきましょう。
一言で表すと 問題の所在を突き止め、解決しようとする人。創造的で粘り強く問題に対処できる資質です。
強みとして、 ● 根本的な原因を見つけて、解決できる ● 滞ったプロジェクトを動かす役割 ● 経験を積んで、あらゆる問題に冷静に対処する などのように能力を発揮していけます。
資質を活かすためには、興味のある分野を見つけましょう。挑みがいのある問題や解決の過程を楽しめる業務であるほど、力が発揮されます。
また、ベースメントコントロールにより、 ●抱え込みすぎない ●報告・連絡・相談が遅れる ●弱点やできない部分ばかりに、とらわれ過ぎない などを、注意しましょう。
「回復志向」の資質を活かしやすい場面や仕事は、次のようなものがあります。
✓ 修理、改善、回復作業や、人間関係の修復
✓ 原因やトラブル源を見つける
✓ 行き詰まったプロジェクトや案件を稼働させたいとき
✓ 複雑な問題をシンプルに考えたいとき
✓ 弱点の克服に挑戦する
✓ 問題発生を未然に防ぐ。問題を予測して対策をする
✓ 解決のための手立て、リソースがある環境づくり
参考にし、ご自身やチームのために強みを発揮できる機会を増やしていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
同じ資質を持っていても、他に持つ資質の組み合わせによって、一人ひとりの異なる使い方や、個性を生み出しています。他の資質についても、深く学んでいきましょう。
当社ではストレングスファインダーのリンクはこちら活用セミナーやチーム研修を行っています。ご興味のある方は、フォームよりお問い合わせください。