【尾畑酒造株式会社】新ブランドのVI開発秘話
1.VI開発の経緯
新潟県佐渡市にある尾畑酒造株式会社さまは、国内外から高く評価されている銘酒『真野鶴』を製造販売する老舗蔵。
佐渡島で少子化のため2010年に廃校した旧真野町の木造校舎を再生し、尾畑酒造さまの2つ目の仕込み蔵として誕生したのが「学校蔵」です。
今回は、この「学校蔵」でレギュラー商品の新たな顔となるVI(※)開発のご依頼をいただきました。
※VI(ヴィジュアル・アイデンティティ)… 企業理念・ビジョンや、商品の価値を可視化して伝えるもの。ブランドイメージを理解・浸透させるために欠かせない要素のひとつです。
学校蔵のコンセプトは、「酒造り」「共生」「交流」「学び」の4つ。
酒造り体験プログラムやワークショップなど、地域社会が抱えるさまざまな課題に向き合う学び舎でありながら、自然との共生を目指すこの土地でしかできない酒造りの場として活躍しています。
今回VI開発のご依頼をいただき、私たちはまず寒風吹きすさぶ佐渡にて現地視察を行い、尾畑酒造さまの想いなどを伺いました。
2.VI開発に込めた想い
話し合いを重ね、まずはブランドの立ち位置や定義を整理。 そして、ネーミングに込められた想いを踏まえ、ビジュアルを制作しました。
複数の案の中から採用されたものが、こちらです。
学校蔵のコンセプトを体現し、佐渡産のお米と再生可能エネルギーによる酒造りで、2022年に誕生した新ブランド「かなでる / KANADEL」。
仕込み方法や温度経過など、さまざまな製法を試みながら、色とりどりの音色をかなでるように、日本酒の新たな可能性を届けています。
「かなでる / KANADEL」のラベルデザインは、佐渡の里山・里海・豊穣の実りを五線譜にのせて、色とりどりのハーモニーをかなでている様子を表現。
金箔の大きな円は、「たくさんの想いから生まれる大きな音」であり、日本海の夕日でもあります。